みなさん、最近幸せを感じること、ありますか?
ソーシャルワークって言葉、あまり聞き慣れないかもしれませんが、じつは私たちの「幸せ」をそっと支えてくれているお仕事なんです。
この記事では、ソーシャルワークの基本的な考え方や役割を紹介しながら、心のモヤモヤへの向き合い方や、自分を大切にするヒントもお伝えしていきます。
困っている人を助けるのは、専門職だけじゃありません。友達や家族、身近な人を支える場面って、誰にでもありると思います。そんなときに役立つ視点や考え方もここで見つかるはずです。
ソーシャルワークの定義
ソーシャルワークとは何か?
これは日本学術会議の定義によると、次のように説明されています。
ソーシャルワークとは社会福祉援助のことであり、人々が生活していく上での問題を解決なり緩和することで、質の高い生活(QOL)を支援し、個人のウェルビーイングの状態を高めることを目指していくことである。
…ちょっと堅苦しいですよね💦
簡潔に一言にまとめると
「人々の幸せを支える仕事」
です。
ソーシャルワークの支える幸福
最初の質問に戻ります。
「みなさん、最近幸せを感じること、ありますか?」
幸せには大きく分けて2つの種類があります。
瞬間的幸福 = happiness
・ 美味しいものを食べた時
・ 褒められた時
・ 大切な人と一緒にいるとき
持続的な幸福 = Well-being
・ 日々の生活に満足している
・ 喜びを感じることが多い
・ 不安や怒りが少ない
ソーシャルワークは「持続的な幸福 = Well-being」の向上を目指していきます。
ソーシャルワークの技術「バイステックの7原則」

でも幸せを支えるってどうすればいいの?
そのヒントになるのが、アメリカのソーシャルワーカー、バイステックが提唱した7つの原則です。
これは専門家だけでなく、日常生活の中でも使える考え方。人との関係、自分との向き合い方に役立ちます。
バイステックの7原則
1. 個別化
2. 意図的な感情表現
3. 統制された情緒的関与
4. 受容
5. 非審判的態度
6. 自己決定
7. 秘密保持
1.個別化
問題は人それぞれ違うものであり同じ問題は存在しません。
- 先入観や決めつけをしない
- 同じ状況でも感じ方や反応は人それぞれ
- 相手の背景や価値観を尊重して向き合う
2.意図的な感情表現の受容
相談者がきちんと感情表現を行えるような環境作りが大切です。
- 相手が感情を表すことを否定しない
- 泣く、怒る、喜ぶ…感情は大切なサイン
- 話しやすい雰囲気づくりを意識する
3.統制された情緒的関与
相手の感情に寄り添うためには冷静でいることが大切です。
- 共感は大切。でも感情に流されすぎない
- 冷静な視点を持ちながら寄り添うこと
- 援助者としての立場を忘れない
4.受容
相談者の思考や行動、性格はその人の個性。
まずはその人のまるごとを受け止めましょう!
- 行動だけで人を判断しない
- 「こんなこと言っても大丈夫」と思える関係づくり
- 評価や批判ではなく理解を心がける
5.非審判的態度
相手の思考や行動に善悪を決めずにまずはすべて受け止めましょう!
話を聞くことがまずは支援の第一歩です。
- 自分の価値観を押しつけない
- たとえ自分とは違う考えでも否定しない
6.クライエントの自己決定
最終的に決めるのはその人自身です。
自分の人生は自分で決めるということが大切です、相談者の自立を目指しましょう。
- アドバイスの押しつけは避ける
- 情報を提供し、選ぶのは相手にまかせる
- 失敗しても見守る姿勢を持つ
7.秘密保持
相談者の相談内容、個人情報は絶対もらしてはダメ!
相談者の不利益になる可能性があったり相談者からの信頼も失います。
- 話した内容は他言しない
- 例外(生命の危機など)があるときは丁寧に説明する
- 書類や記録の取り扱いにも注意する
まとめ
いかがでしたか?ここまでが「ソーシャルワークとはなに?」のお話でした。
あらためてまとめると――
- ソーシャルワークとは「人々の幸せを支える仕事」
- 幸せには瞬間的な幸福と持続的な幸福がありソーシャルワークは持続的な幸福を目指す
- ソーシャルワークを実践するために7つの原則がある
そして最後に改めてお伝えしたいのがソーシャルワークの考え方や技術は、専門職だけのものではないということです。
友達の悩みに耳を傾けること。家族の気持ちに寄り添うこと。自分自身のつらさを否定せずに受け止めること。
それら一つひとつが、日常の中の「小さなソーシャルワーク」です。
今日からできることから、ひとつだけでも意識してみてください。
きっとそれが、あなた自身や身近な人の持続的な幸せにつながっていくはずです。